湯浅ヒトシ「耳かきお蝶」で昇天
- 作者: 湯浅ヒトシ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2005/07/28
- メディア: コミック
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なんでしょうね、このまったり感は。
耳かき屋が主役だから、ほのぼのするのはするんだけど、
誰かに耳かきされている時と同じで、
ふと、涙がこぼれるような、
虚を突かれるというか、
そういう心の温め方をする漫画です。
特に泣かせる話はないんだけども。
業田良家と雰囲気が似ているかもしれない。
ギャグを混ぜつつ、ほろりとさせる。
絵も似てるかな?好きな方は是非。
あと耳かきのシーンは(見方によっては)
とってもエロい。
作者はそこらへんも狙ってると思う。江戸のエロさ。
日本のエロですな!
ところで「耳かき屋」という商売は昔本当にあった。
と作中にある。それ以外にも
さりげなく当時の生活知識が混ぜてあるので
江戸の文化の勉強にもちょっとなるかも。
雑誌「アクション」web版にて連載中。
http://webaction.jp/webcomic/25.html
最近アクションという雑誌はものすごく充実している。
「鈴木先生」全ての漫画読みが注目している、漫画と文学の融合。
「うちの妻ってどうでしょう」妻に萌える漫画。のろけ。でも作者がヘタレなので腹が立たない。
「極道めし」食べ物の話をして唾を飲み込ませたら勝ちという話。
「中性風呂へようこそ」実体験に基づいた性転換漫画。作者は元女性の男性?
「駅弁ひとりたび」中年オヤジが駅弁をほおばる毎回おいしそう!
などなど・・・
今までに見たこともない漫画がゴロゴロしている。
アクションの編集者は凄い!
水木しげる「水木しげる伝」で生き残る力を学べ
- 作者: 水木しげる
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/11/12
- メディア: 文庫
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これは自伝というより、サバイバルの記録だ。
戦争では最前線のラバウル島へ送られる。
戦後は貧困で飢え死に寸前になる。
周りの人間がどんどん死んでいく。
そんな過酷な状況を、水木しげるは
強靱な精神力(と運)で乗り越えていく。
圧倒的な人間である。むしろ妖怪である。
「この漫画を読めば生きる力がわいてくる」と
先生は自分でおっしゃっているが、
俺はただ、圧倒されるばかりであった。
あ、
これ映画化するらしいですね。
うん。このしぶとさはダイハードなんか目じゃない。
笠辺哲「短編マンガ集 バニーズ ほか」は借りて読め!
- 作者: 笠辺哲
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2005/12/26
- メディア: コミック
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IKKIの新人賞からデビューした人。
面白いんだけど、突き抜けて面白い訳ではないので
どうなのか?と思っていたけど、この短編集は面白い。
しかしその後IKKIで連載していた「フライングガール」は
のほほんとしすぎてダメだった。連載では中だるみしてしまう。
そうすると
のほほんとしつつも、毎回ワクワクさせてくれた
ドラえもんは本当に偉大な作品なんだなあ。
てこれはひどい結論だな。
人の予想を裏切る良作ぞろいの短編です。
人に借りて読むくらいがちょうどいいかも!
夏目漱石「私の個人主義」はモラトリアムに効く
- 作者: 夏目漱石
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1978/08/08
- メディア: 文庫
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少なからず変えた一冊。
ちょうど大学がつまらなくて
辞めようかなーなんて考えていた時期に読んだせいで
思い切り影響を受けた一冊。
生で聴いてみたかった。漱石先生の公演。
人間夏目漱石については
手塚治虫文化賞を取った谷口ジロー「坊ちゃんの時代」を読むと
よく分かります。変人ぷりに驚きつつ、惹きつけられる。
『坊っちゃん』の時代―凛冽たり近代なお生彩あり明治人 (アクションコミックス)
- 作者: 関川夏央,谷口ジロー
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 1987/06/01
- メディア: コミック
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谷口ジローのリアルな情景描写と切なげな人物描写がよい。
追記「私の個人主義」は無料で公開されています。↓青空文庫
http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/772.html
でも、他の公演も面白いから本買った方がいいっすよ
河合克敏「とめはねっ!-鈴里高校書道部-」で書道を見直した
とめはねっ! 鈴里高校書道部 1 (1) (ヤングサンデーコミックス)
- 作者: 河合克敏
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/05/02
- メディア: コミック
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衝撃を受けました。
書家の武田双雲が監修。
表紙の字も武田双雲。
作中に出てくる字は本格的にやっている方が書かれています。
その作品を見るのも楽しい。
柔道や書道という地味なテーマを
さわやかな絵柄で読ませる。上手いです。
長尾謙一郎「ギャラクシー銀座」で呆然!
ちょっと前までヤングサンデーで
「おしゃれ手帖」というマンガを描いていた人の新連載。
単行本はまだです。(2007年5月現在)
おしゃれ手帖も危ない薬物みたいなマンガだったけど
この「ギャラクシー銀座」はさらに(作者の脳が)心配な出来。
ヤングサンデーはマイナーな雑誌だったけど
今回の掲載紙はスピリッツ。メジャー。こんなところでやっていいの?
と思うけど、過去にも相原コージや吉田戦車がいたから
いいのかな?
でも危なさが違うよー。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E5%B0%BE%E8%AC%99%E4%B8%80%E9%83%8E
ウィキペディア見ると、漫画太郎やつげ義春と関連づけられてて、
ものすごく納得。二人が好きな人は読むとグッとくるかも。
同じ不条理?でもうすた好きにウケるかは微妙。